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受取・出口戦略

iDeCo 60歳以降の受取方法別に税金をシミュレーションで徹底比較

中村 恵子 / 更新:2026-06-24
iDeCo 60歳以降の受取方法別に税金をシミュレーションで徹底比較
iDeCoの受け取りが近づくと「結局、税金でどれくらい持っていかれるの?」と不安になる方が多いです。結論から言うと、受け取り方を一時金・年金・併用のどれにするかで税負担は変わります。一時金は退職所得控除、年金は公的年金等控除を使えるので、自分の退職金や公的年金とのバランスで選ぶのが正解です。
  • iDeCoは原則60歳以降に受け取れ、受取方法は一時金・年金・併用の3種類です。
  • 一時金で受け取ると退職所得扱いになり、退職所得控除を引いた後の額を2分の1にして課税されます。
  • 年金で受け取ると雑所得扱いになり、公的年金等控除の対象になります。
  • 年金は公的年金等の収入が65歳未満で60万円、65歳以上で110万円までなら税金がかかりません。
  • 60歳から受け取るには、最初の掛金拠出から10年経過している必要があります。

iDeCo 60歳以降 受取 税金の結論

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iDeCoの受け取りにかかる税金は、一時金なら退職所得、年金なら雑所得として課税されます。

私が相談を受けていて一番多い誤解が、「iDeCoの受け取りは非課税」という思い込みです。残念ながら違います。

ただし、どちらの受け取り方にも大きな控除が用意されています。一時金には退職所得控除、年金には公的年金等控除。これらをうまく使えるかどうかで、手元に残る金額がはっきり変わります。

前提として、iDeCoは原則60歳まで引き出せず、60歳から受け取るには最初の掛金拠出から10年が経過している必要があります。これはSMBCの解説でも明記されています。

iDeCoの受け取りは「いつ・どの方法で・いくら受け取るか」で税額が変わります。会社の退職金や公的年金と受け取る年が重なると控除を使い切れず、税金が増えることがあります。

パターン別に徹底比較!受け取り方で変わる退職金とiDeCoの税金額

受け取り方は一時金・年金・併用の3つで、それぞれ使える控除と所得区分が異なります。

パターン別に徹底比較!受け取り方で変わる退職金とiDeCoの税金額

まず全体像を表で整理します。ここを押さえるだけで、自分がどの方法を検討すべきかの当たりがつきます。

iDeCoの受け取り方法と税金の扱い
受け取り方所得区分使える控除ポイント
一時金退職所得退職所得控除控除後の金額を2分の1にして課税される
年金雑所得公的年金等控除5年以上20年以下の期間で分割して受け取る
併用退職所得+雑所得退職所得控除+公的年金等控除一部を一時金、残りを年金で受け取る

正直に言うと、私は「とりあえず一時金が得」とは言いません。理由は会社の退職金です。

退職所得控除は、iDeCoと会社の退職金で共有する形になります。同じ年に両方を一時金で受け取ると、控除を使い切ってしまい、思ったより税金が出るケースがあるんです。

逆に、退職金が少ない、あるいは無い人なら、一時金のほうが有利になりやすい。退職所得は控除後を2分の1にして課税するため、税負担がかなり軽くなるからです。

退職金やiDeCo等の受け取り時にかかる税金とは?

一時金は退職所得控除を引いた後の額を2分の1にして課税、年金は公的年金等控除を引いた残りに課税されます。

言葉だけだと分かりにくいので、それぞれの仕組みを順番に見ていきます。

一時金の場合、税制上は「退職所得」として扱われます。退職所得控除という大きな枠を差し引き、さらに残った金額を半分にしてから税率をかける。この「2分の1課税」が、一時金が税制で優遇されている理由です。

年金の場合は「雑所得」になります。受け取る年金から公的年金等控除を差し引いた金額が、課税の対象です。iDeCoの年金は5年以上20年以下の期間で分けて受け取ります。

ここで知っておきたい数字があります。公的年金等の収入の合計が、65歳未満なら60万円まで、65歳以上なら110万円までは税金がかかりません。楽天証券とりそな銀行の解説で確認できます。

年金受取のときは、iDeCoの年金だけでなく、国民年金・厚生年金などの公的年金も合算して控除を判定します。公的年金が多い人は、iDeCoの年金分が課税されやすくなります。

受取方法別シミュレーション

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同じ資産でも、退職金の有無や公的年金の額によって、どの受け取り方が有利かは変わります。

私が相談現場でよく見る3つのタイプで考え方を整理しました。具体的な税額は人によって違うので、ここでは「どう判断するか」の道筋を示します。

タイプ別・受け取り方の考え方
タイプ状況検討したい受け取り方
退職金が少ない・無い人会社の退職金がほぼ無い一時金。退職所得控除と2分の1課税を活かしやすい
退職金が多い人同じ年に多額の退職金を受け取る年金、または受け取る年をずらした併用を検討
公的年金が少ない人公的年金の見込みが少なめ年金。公的年金等控除の枠に余裕がある

実際に調べて驚いたのは、退職金とiDeCoの一時金を同じ年に受け取ると、退職所得控除が一度しか使えず、控除がパンクしやすいことです。

私が相談者に必ず聞くのは「会社の退職金はいくら出るか」と「公的年金の見込み額」。この2つが分からないと、どの受け取り方が得かは判断できません。

逆に言えば、ねんきん定期便と会社の退職金規程さえ確認すれば、受け取り方の方針はかなり絞れます。受け取りの数年前から準備しておくと安心です。

おわりに

iDeCoの受け取りで損をしないコツは、退職金と公的年金を含めた「全体」で受け取り方を決めることです。

おわりに

一時金が有利か、年金が有利かは、その人の退職金と公的年金次第。万人に共通の正解はありません。

私自身もiDeCoを運用していますが、受け取りの段になったら、まず会社の退職金とねんきん定期便を並べて、控除を使い切れるかを計算するつもりです。

なお、受給手続きは受付開始日以降、75歳の誕生日の2日前までに行う案内があります。受け取り開始の時期そのものも、税金を左右する要素になります。

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私はファイナンシャルプランナーとして、中小企業の従業員向けに確定拠出年金の導入支援を8年続けてきました。記事では、自分で試して確かめたことだけを書いています。

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iDeCoの受け取りと税金について、相談現場でよく聞かれる質問をまとめました。

よくある質問

iDeCo 60歳以降 受取 税金とは?
iDeCoは原則60歳以降に受け取り、一時金なら退職所得、年金なら雑所得として課税されます。一時金は退職所得控除を引いた後の額を2分の1にして課税され、年金は公的年金等控除の対象になります。
iDeCo 60歳以降 受取 税金の費用は?
受け取りそのものに固定の手数料がかかるわけではなく、負担になるのは税金です。年金で受け取る場合、公的年金等の収入が65歳未満で60万円、65歳以上で110万円までは税金がかかりません。会社の退職金や公的年金との合計額で税額が決まります。
iDeCo 60歳以降 受取 税金の始め方は?
60歳から受け取るには最初の掛金拠出から10年経過していることが条件です。受給手続きは受付開始日以降、75歳の誕生日の2日前までに行う案内があります。まず会社の退職金額とねんきん定期便を確認し、一時金・年金・併用のどれが有利かを決めるのがおすすめの始め方です。
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中村 恵子

ファイナンシャルプランナー(CFP®) ・ 確定拠出年金相談歴8年

FPとして中小企業の従業員向けに確定拠出年金の導入支援を行ってきた経験をもとに、制度の仕組みから実際の節税効果まで自分で試して確かめたことだけを書いています。

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